1,000品番の棚卸しが、写真を撮るだけに

課題
部品の棚卸しは、丸一日かけて何人もが数える作業でした。時間を奪っていたのは、数えることそのものより、その手前の準備です。袋から出し、向きを揃えて並べ、別の容器に移しながら数える。小さな金属部品を100個あまり数えるのに、10分かかっていました。油の付いた部品は、重さでも数えられません。30個を超えれば数え間違いも起きます。
サービス概要
棚の部品をトレイに広げて写真を撮るだけで数える仕組みを、産業機械メーカーの部品センターで検証しました。170ほどの品番で試したところ、品番ごとに読み取り方を調整すれば、半分以上が「そのまま任せられる」水準に入りました。あわせて、型番が分からなくなった部品を写真から探し当てる仕組みも作っています。
ソリューション
並べ直さず、広げて撮る
トレイに広げた部品を撮ると、AIが1つずつ輪郭を捉えて数えます。きれいに整列させる必要はありません。部品どうしが重ならない程度に広げれば数えられます。AIが捉えたものと捉えられなかったものを画面で色分けし、足りないぶんは人が足して確定する。その画面までを作って確かめました。

型番の分からない部品を、写真から探す
個包装から離れて何の部品か分からなくなったものを撮ると、見た目の似た品番の候補が並びます。1件に自動で決めず、人が選ぶ設計です。設計部門に問い合わせる前に、現場で解決できるようになります。

その写真の数え方を採ってよいか、機械が判定する
数えた結果の確からしさに加えて、明るさ、ブレ、反射、重なりといった撮影の条件を点数にします。その点数で、そのまま採用するか、人が確かめるか、手で数え直すかの3つに振り分ける設計です。どこに人の目を置くかを、その日の勘で決めずに済みます。

期待できる変化
写真から多品種の部品を数えられる
読み取り方の調整といっても、品番ごとに撮り方と数え方の指定を1つ用意するだけで、形の似た品番には使い回せます。この調整をしないまま汎用のAIを当てると、数えられる品番はごくわずかでした。一方で、フラップやカバーのように薄く平たい部品は調整しても届かず、3割ほどは人が数えるままです。どれを任せ、どれは人が数えるか。その線引きを、検証の結果から引けるようになりました。
